第6回日本小児心身医学会北海道地方会 一般演題1
発達障害同胞併発例の検討
小野 真樹 江川 純 森本 武志 川村 昌代 浦野 葉子 栗山 貴久子 東 誠 杉山 登志郎
あいち小児保健医療総合センター心療科
広汎性発達障害(PDD)や注意欠如多動性障害(ADHD)などの発達障害では、同胞に同じ障害を抱える症例が少なからず存在し、治療に難渋することが多い。
あいち小児保健医療総合センターで治療を行った広汎性発達障害(高機能群のみ)とADHDのうち、同胞も同じ診断で治療を行った158例に対して、診療録を用いて後方視的に検討した。診療録で最も多い相談内容は、攻撃性のため同胞間で挑発しあうため、家庭での対応が困難になるという点だった。攻撃性について詳しく検討すると、乳児期に過敏性を認めた児で、将来攻撃性を示した児が有意に多かった。乳児期に過敏があった児でもなかった児でも、不適切な養育を受けると将来の攻撃性の頻度が増大していた。
同胞併発例では、一方の児が攻撃性を示すようになると、それが他方の児にも波及して、問題が家族全体に拡大していた。このような家族では、問題が多岐に及ぶため介入の焦点が定めづらい。介入の目標は養育者と子どもたちの愛着関係の修復であるが、家族全体の関係に注意して、丁寧に対応する必要があると考えられた。

